心も体も揺らぎの時を迎えているまめ子です。
4年前、子宮筋腫のため「子宮全摘術」を受けました。
私には、「子宮という女性臓器を失いたくない!」という強い思いがあり、手術を受ける決断もなかなかできませんでした。
なので、子宮摘出後の喪失感といったら相当なものでした。。。
女性の中には、私のようにおばさん、いや、大人の女性になっていても、女性の象徴である臓器を失うことに強い抵抗がある方もいるのではないでしょうか?
本記事では、そんな「子宮こだわり派」だった私の、術後の喪失感を救ってくれた出来事について書きました。
・子宮筋腫や子宮全摘術について知りたい方
・子宮全摘術を控えて不安に思っている方
・今まさに、子宮摘出後の喪失感を抱えている方
このような女性のお役に立てれば幸いです。m(_ _)m
注意
子宮筋腫は、個人の病状や年齢などにより治療方法もさまざまです。あくまでも、一事例であることをご了承ください。
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目次
「子宮筋腫」ってどんな病気?
子宮筋腫は、30歳以上の女性の4人に1人がかかる⁈
日本産婦人科学会によると、「子宮筋腫は珍しくない腫瘍で、30歳以上の女性の20~30%にみられる」とあります。
婦人科ではメジャーな疾患のようです。
腫瘍といっても良性のもので、私は医師から、
「子宮にできた大きなイボみたいなものだと思ってください。」
と言われました。
それにしても20〜30%の罹患率とは、かなり高率ですよね。
確かに、アラフォーぐらいから、友達の中にも何人もいました。
筋腫は複数個できる場合が多いので、お互いに「何個持ってる?」と聞いてみたりして。。。
主語がないと、何の数自慢だか分かりません。笑
子宮筋腫は筋腫ができる場所によって分けられる
子宮のどこに筋腫ができているかによって、次の3つに分類されます。
子宮の内側(粘膜下筋腫) | 不正出血や不妊の原因になる |
子宮の筋肉の中(筋層内筋腫) | 小さいものでは症状がなく、大きくなると流産・早産の原因になる |
子宮の外側(漿膜下筋腫) | 大きくなるまで、あまり症状がない |
私は、子宮の外側に筋腫ができる「漿膜下筋腫」でした。
子宮筋腫の主な治療法
子宮筋腫の治療法は大きく分けて次の2つです。
手術 | 子宮を全て取ってしまう「子宮全摘術」と筋腫だけを取り除く「筋腫核出術」(妊娠・出産を望む場合など)がある。 |
薬 | 子宮筋腫を根本的に治す薬はない。
薬で筋腫を小さくしたり、出血や痛みの症状を軽くしたりする。 |
子宮筋腫の手術の方法
腹式 | お腹を切って子宮を取り出す |
膣式 | 膣から子宮を引き出す。 |
腹腔鏡下 | お腹に小さな穴をあけてカメラを入れ、映像を見ながら手術をする。(子宮は膣から取り出す)
(※私は4か所切りましたが、大きい傷でも2㎝ほどの傷です。今ではほとんど目立ちません。) |
手術の方法について詳しく知りたい方は、慈恵病院(熊本県)のホームーページがおすすめです。
イラストがきれいで、手術の方法がとても分かりやすく説明されています。
ちなみに慈恵病院は、「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」で話題になった病院です。
私が子宮全摘術を受けるまで
39歳で「漿膜下筋腫」が見つかった時、約2センチほどの筋腫が2個ありました。
一般的に知られている子宮筋腫の症状「ひどい月経痛」や「貧血」などはみられず、年に1度の検診で筋腫の成長ぶりを確認し、閉経を待っていました。
そして46歳。
私の筋腫は女性ホルモンを栄養に、けなげに成長を続け、尋常じゃない大きさになってしまいました。
横になってお腹に触れると、大きめの筋腫の存在をしっかり確認することができました。
さすがにここまで大きくなると、ものすごい存在感です。
中年太りのお腹がさらにポッコリ。(笑)
ポッコリお腹だけならまだ我慢できたのですが、大きくなった子宮が膀胱や腸を圧迫するせいで、
- 頻尿
- 便秘
- 睡眠不足(夜中も朝もトイレに行きたくなって目が覚めてしまう)
という症状が出てきました。
さすがにもう潮時かな…
そう思いながらも、なかなか手術を受ける決心ができなかった私。
でもとうとう主治医から、「もし今後妊娠を望まれないのなら、手術をして子宮を取りましょう。」と言われました。
やっぱり決めるしかないのか。。。
ところで先生、妊娠を望むかどうか46歳の私にもちゃんと聞いてくださって、ありがとうございました!
まあ、悪い気はしませんでした。(笑)
子宮筋腫が見つかってから7年。
一番大きな筋腫は約10㎝近くになっていました。
子宮全体の大きさは、赤ちゃんの頭ほどです!
その他5〜6㎝程度の腫瘍が数個。
腹腔鏡下手術が可能なギリギリのラインまで来ていると言われましいた。
もしこれ以上大きくなると、開腹手術になるとのこと。
開腹手術は腹腔鏡下手術に比べると、
- 入院日数が長い
- 手術後の回復に時間がかかる
- 傷口が大きい…
これを聞いて迷わず、
「なるべく早く腹腔鏡下手術を受けさせください!」
とお願いしました。
主治医の言葉に救われた!
術後5日間の入院生活を終えて、無事に退院。
傷口の痛みや腹痛などもないため、普通通りの生活ができるはずなのに、なんだか動く元気が出ない。。。
問題は、子宮こだわり派だった私の心です。(◞‸◟)
- 私にはもう生殖機能がない
- 女性としては終わった人
- 子宮を取ったなんて、誰にも知られたくない…
こんな感じで、今振り返れば、とても幼稚でネガティブな感情に囚われていました。
仲のいい友達にも、しばらくは言えなかった(言いたくなかった)ほどです。
人に見えない場所にある子宮を失ってでさえ、こんな気持ちになるのに、乳房切除を余儀なくされた女性の喪失感は計り知れません。
どんよりした気持ちを引きずりながら、手術後1か月の診察を受けました。
主治医の先生から、「経過は順調です」と言っていただき一安心。
そこで、先生に次回の診察日を聞くと。。。
これからは、年に1回だけの診察で大丈夫ですよ。
あなたの場合、もう婦人科の病気で心配なのは卵巣癌ぐらいですから。
子宮頸癌も体癌も、卵管癌の心配もありません。
サービスで、卵管も取っておきましたから。
白衣を着た布袋さんのような先生から、笑顔で言われました。
主治医から言われた言葉が斬新すぎて、なんだかおかしくなってきました。
発想の転換!
子宮を失ったことばかりに目が向いていたけど、考え方を変えれば、
「子宮と一緒に病気のリスクも取り除いた」ってことか。。。
今後はますます、命ファーストの年代!
いいタイミングで手術できたのかもしれない。
先生の言葉がきっかけで、こんな風にも考えられるようになり、急に心が軽くなりました。
まとめ
この記事では、私が4年前、子宮筋腫のために受けた子宮全摘術までの経過や術後の喪失感を救ってくれた出来事について書いてみました。
事実は変わらなくても、発想の転換によって、自分の心のあり様は変わるものなんだなぁ、と気付いた出来事でした。
これからは、もっともっと深刻な病気や問題にぶち当たるんでしょうね。。。
こんな私の小さな体験談が、誰かのお役に立てるとうれしいです!